他人の意見ばっかり収集してしまって、自分でモノが考えられなくなってしまった人にオススメの本です。
僕はなぜかamazonのレビュー見てからでないと意見を言うのが不安だったころがありました。
この本からはコンサルタント思考の基礎が学べます。自分のアタマで考えて、結論を出すためのやり方が詳しく書かれてるので、めっちゃ生活に役立ちます。
自分の意見ビシっと言えるって格好良くないですか? 周りから一目置かれる存在になりますよ。
具体的に「考えるための方法論」を一部まとめてみました。それでは御覧ください。
知っていると考えるは別モノ

自分で考えてると見せかけて、元々あった知識を使ってるだけということが私達には結構あります。

例えば、上の図は家庭用ゲームの売上のデータなのですが、この図からどんなことが言えるでしょうか?
- ソシャゲに押され、家庭用ゲームの売上は下がる一方だった
- 2017年に「switch」が発売されたおかげでハードソフト共に上昇した
- 2018年は「モンハン」などの魅力的なゲームが多く、ソフト売上はあがった
もっともらしい意見ですが、これはグラフを見て、自分のアタマで考えた思考の結果というよりも、「グラフを見る前から知っていた知識」ではないでしょうか。自分がグラフを見て一から考えた結論ではないわけです。
このように元々あった「知識」が「思考」の邪魔をしています。「知識」というのは「過去において、他の人がその人のアタマで考えた結果」です。
それをわたしたちは書籍やニュースで学んでおり、他人の考えをまるで自分で考えたように錯覚してしまうわけです。
「知識と思考をはっきり区別する」
対策としては、頭の中から知識を取り出してくるのではなく、むしろ知識をいったん「思考の舞台の外」に分離することが大事だと本では書かれてます。
知識をちょっと横に置いておき、得た情報から新たに考えて初めて、今まで見えてこなかった結論にたどりつけるというわけです。
知識を思考の棚に整理する

知識が悪者みたいに書いてしまいましたが、知識が役に立たないわけでも、知識を得るための努力が無駄なわけでもありません。知識は思考のために役立つし、利用するべきなのです。
じゃあどうすればいいかというと、「知識を思考の棚に整理」すればいいと書かれてます。具体例を出すと下の図はアメリカで9.11テロが起きた時に各国の放送の対応まとめなのですが
ひたすら自国民の安否を放送
中継はほどほどにして専門家たちがテロの背景解説
ずっと現場のパニック状況を放送
各国によって放送スタイルがだいぶ違います。これは情報から得た知識です。知識を得ると思考が始まります。
「各テレビ局の放送スタイルなのかな」「NYで起きたからアメリカはパニック放送でイギリスは冷静に分析できたのかな」「NHKをぶっ壊す」などが考えられます。
事件の発生した都市 | |||
NY | ロンドン | 東京 | |
NHK | 自国民の安否 | ? | ? |
BBC(イギリス) | 背景解説 | ? | ? |
CNN(アメリカ) | パニック状況 | ? | ? |
仮にロンドンでテロが起きた時にイギリスがパニック中継になって、アメリカが冷静に分析しだしたら、「自国のことになるとみんなパニックになるんだな」と言えるし、NYのときと同じだったら「各テレビ局の放送スタイルなんだな」と言えます。
- 知識は思考の棚の中に整理すること
- 空いている棚に入るべき、まだ手に入ってない知識を常に意識すること
- それらに知識が手に入れば言えるようになることを、事前に考えておくこと